展示構成

「深宇宙展」では、人類が挑んできた宇宙開発の歴史と最前線、そしてその先に広がる宇宙の未来まで、全4章で紹介します。
ロケットから始まる宇宙開発、月や火星への探査、そして銀河系の彼方へ──。科学の進歩が切り拓いた宇宙の世界を、実物・模型・映像・体験型展示で体感してください。

宇宙開発の最前線

人類の宇宙開発は、ロケットや人工衛星の進化によって飛躍的に発展してきました。
現在では民間企業の参入も進み、宇宙は私たちにとってより身近な存在となりつつあります。

1-1 ロケットが導く宇宙

宇宙への入り口となるロケット技術を紹介。日本の次世代ロケット「H3ロケット」の先端部(フェアリング)の実物大模型や、普段は種子島宇宙センターに展示されている本物のロケット部品にさわれるコーナーなど、多様なミッションを支える最先端技術に注目します。

1-2 身近になった宇宙

気象観測、GPS、通信、災害監視など、私たちの暮らしを支える人工衛星の役割を紹介。さらに、国際宇宙ステーション(ISS)や、宇宙ビジネスの成長により広がる民間宇宙事業も紹介します。

月に広がる人類の活動域

かつての夢の舞台だった月は、今や新たな活動拠点として再び注目を集めています。
国際協力のもと進むアルテミス計画、そして日本独自の探査技術が、月面での新たな未来を切り拓いています。

2-1 国際協力で進むアルテミス計画

米国主導の有人月面探査「アルテミス計画」。有人与圧ローバーやLDAなど日本も主要な役割を担っています。科学技術だけでなく、国際的な宇宙協定や経済活動の面でも重要な計画です。実物大模型としては世界初公開となる「有人与圧ローバー」は必見です。

2-2 日本の月面探査計画

SLIMの月面軟着陸成功や、今後の月面探査計画など、日本独自の月探査を紹介します。

火星圏探査

地球の次に人類が目指す惑星・火星。そこは、かつて生命が存在したかもしれない場所でもあります。
各国の探査ミッションと、日本が挑む世界初の試みに焦点を当てます。

3-1 火星探査の現在と将来計画

NASAの火星探査車、ESAや中国の火星探査計画など、世界各国が進める火星探査。展示映像「火星ツアー」で臨場感あふれる火星の風景を体感いただきます。

3-2 日本が目指す、世界初の火星衛星サンプルリターン計画

JAXAの火星衛星探査計画「MMX(Martian Moons eXploration)」は、火星の衛星フォボスからサンプルを持ち帰る世界初の挑戦。2026年打上げ・2031年帰還予定となる「MMX」探査機1/2模型を展示します。

さらなる深宇宙へ

人類の視野は、今や太陽系の外、銀河系の彼方へと広がっています。
探査機と望遠鏡の進化により、私たちは宇宙の誕生や進化に迫ろうとしています。

4-1 太陽系の天体

多様な天体が存在する太陽系。小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星の粒子(実物)を顕微鏡で観察いただけます。

4-2 銀河系とそれ以遠の宇宙

星々が集まる銀河系、そしてその外に広がる無数の銀河。「すばる望遠鏡」や「アルマ望遠鏡」、「XRISM」など最先端の観測技術が捉えた、宇宙の神秘と未解明の謎をご紹介します。